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[ステップ7 治療法を決める] 治療のマップ作りをやってみよう, あなたは地図の何処にたっている。

ステップ3では、自分がどのような治療を受けているかについて、薬を調べてみることや、カルテを作ってみることを提案しました。また、ステップ6では自分の受けている治療が古くからあるものなのか、新しいものなのか、きちんとした研究の積み重ねに基づいたものなのか、それとも非常に試験的なものなのか、意味のあるものかないものか、検討してみました。

しかし、「私はこんな薬をもらって、こんな手術を受けました」だけでは、どのような治療を受けているか知っていることにはならないのです。さらに理解を深めるためには、もらっている「こんな薬」や受けた「こんな手術」が、現在の医療の中で、どのような位置づけをされているものなのか知ることが大切です。

 これは、自分がかかっている病気の全体像、ヒストリー(病気の経緯、履歴)を知るのに加えて、その上でその病気に対して医療全体の流れの中で、どんな治療が選択されてなされてきたかの全体像、いわば地図を作る作業のようなものと考えてください。地図の中で、自分の到達したい場所、つまり目的地(ゴール)について医師と話し合い、どの道をどのように通ってその目的地に着くか。それが、治療法を知るということになります。

 医療全体の流れを知り、道を知る=治療法を知るといっても、誰がいつ、どこで発見して、だれそれという医師がこんな治療法を考えついて、という細かな年表まで知れ、ということではありません。治療全体の中で、自分が今受けている、またはこれから受けようとしている治療が、どんな場所に位置づけられているのか。そのことが明確にわかればよいわけです。

 テレビや雑誌、書籍などでは「最新」と銘打った治療の話題が毎日のように取りざたされています。しかし、それらの情報の中には、専門家の目から見ると、「これはなんだろう?」と疑問に感じたり、腹立たしくなるようなものさえあります。「これを受けたらあなたは治る」「最新だから治る」というようなイメージを視聴者に植えつけてしまうような、短絡的なものが多いからです。もちろん、それらのすべての情報が間違っているわけではありません。たしかに「すばらしい」といえる情報も含まれてはいる可能性があります。

 しかし、テレビや新聞、雑誌、インターネットなどの情報をすべて鵜呑みにしてしまうことは非常に危険です。治療の全体像、地図の上にどのような形で存在するかの確認もあいまいなまま、これらの「最新」治療に突き進んでしまうと、道に迷ってしまい、目的地にたどり着けないこともあります。たどり着けたとしても、無駄な回り道をしてしまったりすることもあるでしょう。つまり、「最新」といわれる治療は、新しく発見された獣道のようなものなのです。実際、動物実験で有効性が確認されただけのようなものもあります。この新しいルートが、多くの人が歩んで行くことになる太い道になるためには、大勢の人が踏み固めたり(大規模な臨床試験、治験を行う)、大きな障害物がないか確認して舗装する(副作用を調べて、副作用があればそれを抑える手立てを考える)ようなステップが必要です。

コメント

こんにちは

はじめまして。
「医療全体の流れを知り、道を知る」
ですか~
たしかに、患者や家族も治療の流れを理解することが大切なのでしょうね。

ネットバズさんへ

流れを知るというのはとても大切ですね。これが見えないと納得できる医療は受けにくいと思います。
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プロフィール

チームオンコロジー(上野直人)

Author:チームオンコロジー(上野直人)
米国で腫瘍内科医をしています。日本のがん患者さんと医療従事者にMDアンダーソンがんセンターにおけるチーム医療をしってもらい、よりよく「がん」という病気に取り組んでほしいと思ってこのサイトをたちげました。

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