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『みんなでつくろう! がん医療のドリームチーム: Oncology Dream Team Projectのビデオ集

ご存じの方とも思いますが、がん医療に対する夢(マイ・ドリーム)を語り合い、育み、共有し、“がん医療のドリームチーム” をつくり、日本のがん医療をより良くしょうという目的で活動を行ってます。
サイトはこちらです。

その活動の1つに、多数のマイ・ドリーム写真を集めて、サイトに掲載するという運動を行っており、元プロ野球選手(阪神タイガース)のランディ・バースさんなど著名な方々から写真や映像をボランティア、無償で、ご提供頂いております。

◆元プロ野球選手(阪神タイガース)のランディ・バースさんのマイ・ドリーム
写真:http://www.oncology-dreamteam.org/mydream/2010/04/post-184.html
映像:http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2010/04/post-002.html

◆TBSニュースキャスターの膳場貴子さんのマイ・ドリーム
写真:http://www.oncology-dreamteam.org/mydream/2010/03/post-158.html
映像:http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2010/04/post-001.html

◆聖路加国際病院・理事長の日野原重明先生のマイ・ドリーム
写真:http://www.oncology-dreamteam.org/mydream/2010/03/post-154.html
映像:http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2010/04/blog-00012.html



皆様にも、是非ご理解をいただき、がんに悩む多くの方々への励ましのために、写真や映像などご提供願えれば幸甚に存じます。
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標準療法の説明を受けるにあたって。[ステップ6 その治療は標準療法か]

 標準治療は、誰が、どこでどのように定めるのでしょうか。たとえば、乳がんでいえば、おおきく3つのガイドラインがあります。NIH(米国立衛生研究所)が出すもの, ザンクトガレンの学会で毎年確認されるもの、NCCNが出すものです。このように標準療法のガイドライン作りをとっても数種類存在します。さらに、日本国内の事情を反映する意味で、日本乳癌学会でもガイドラインを作っています。しかもそれぞれのガイドラインは学会により中身が多少違います。ですので、一番大切なのはここの病院あるいは医師が自分の直面する医療現場でどのガイドラインを引用するかのコンセンサスをとることが一番大切なのかもしれません。

スイスのザンクトガレンという都市で2年に1度行われる、世界中の乳がん専門家が集まる大きな会議で定められます。その会議では、2年間の間に世界中で公式に行われている大規模臨床試験の結果が議論されます。まさに世界の最高レベルのエビデンスが検討されるわけです。NCCNはもっと頻回に会議をし常に新しい治療を検討しています。

 そこで標準と定められた治療は、ガイドラインという形になります。治療の教科書ともいうべきもので、各国の専門家の学会や、

 しかし、エビデンスという言葉がもっと普通に使われているアメリカでも、「これがザンクトガレンの決定ですよ」とか「NCCNではこうですよ」と医師が言ったって、それを瞬時に理解できる患者さんはそうはいません。「それは何ですか?」というような反応が返ってきます。

患者さんに理解していただくためには、まずそれぞれの患者さんの現在の状態を示します。これから目指す結果(ゴール)を踏まえた上で、どのような治療法を使うのか、治療法の持つエビデンス、根拠を説明しながら話し合っていくということになります。
たとえば、乳がんでII期、乳房にある原発巣の腫瘍の直径は2センチ、脇の下のリンパ節への転移は4個という患者さんが来たとしたら、どうするでしょう。私は乳がんの全体像からもう一度話すようにしています。

「乳がんには、I期~IV期があり、I期では原発の腫瘍の直径が2センチ未満でリンパ節転移がありません。IV期では肺や肝臓、骨などに遠隔転移があって、基本的にこの状態からがんが治るということはありません。あなたのがんは2期だから、腫瘍が少し大きく、リンパ節への転移もあります。もともとの場所から少し広がっている状態だから、乳房だけの病気ではなく、全身の病気として捉える必要があるでしょう。まずはがんが全身に広がることを食い止めることを目的に治療しましょう」

ここまでが、病気の全体像と治療の目的です。次に治療法を説明するわけです。
「乳房にある原発の腫瘍を取り除くには手術があります。しかし、これは局所的な治療に過ぎません。全身に広がる可能性のあるがん細胞を視野に入れて治療を行うには、抗がん剤による化学療法やホルモン療法という治療があります。手術で、乳房全体ではなく腫瘍だけを取り除いた場合、取り残したがん細胞から再発する可能性があります。これを抑えるためには放射線療法というのがあります。これらの治療をどういうふうに組み合わせるかを考えましょう。標準治療としては手術をこのように行います。抗がん剤のタキソールをどれぐらい何回行います。手術後はこのようなことが予想され、薬の副作用にはこのようなものがあります。標準治療というのは、世界的に納得されている治療法で、確実性がもっとも高いと考えられます」

もちろん、一気にここまで説明するわけではありません。1回説明して、また1週間後に患者さんが理解しているかどうかを確認します。説明される患者さんも会話の中だけではなかなか理解しづらいでしょう。そして、実は説明する医師も大変です。それぞれの患者さんの理解度に合わせて説明を行っていかなければならないのです。

だからといってお互いに手間を省いて、「先生が勧めるもので大丈夫、言われるとおりにやればいい」では、患者さんが非常に損をすることになります。
患者さんの立場としては、「どのような病気の治療にも、標準治療という教科書的なものが必ずある」ということをまず知っておいてほしいのです。次に、標準治療は、常にアップデートされているということも、知っておいてください。毎年、世界中で専門の学会が開かれ、治療の情報は常に新しくなっていくのです。医師も常に、どこに「最新の標準」があるのかを勉強していなければならないのです。勉強し、それを目の前の患者さんに生かしていく必要があります。日本でも、それぞれの病気に対する標準治療をガイドライン化して整備しようといます、ただまだまだ不十分で、医療従事者がガイドラインを理解していない、また患者がどこでも手にとって読むことができるというようなものではありません。学会によって、ガイドラインの整備の状況もまちまちです。
 
それでも、標準治療は何かということは、必ず医師に確認してください。きちんと勉強している医師であれば、国内のガイドラインと世界標準については知っているはずです。

ステップ6のおさらいです。まずは多くの専門家の合意が得られている、ガイドラインにそった、根拠のある標準療法を選んでください。複数の選択肢を提示された場合、その中で自分にはどれがいちばんあっているかを一緒に医療者、家族と考えましょう。もし、標準療法でない治療を勧められたら、なぜそのような治療が勧められるのかを確認しましょう。臨床試験あるいは治験などのオプションは、標準治療を理解した上で視野に入れましょう。最新だからといわれて治療に飛びつかないでください。(^^)

プロフィール

チームオンコロジー(上野直人)

Author:チームオンコロジー(上野直人)
米国で腫瘍内科医をしています。日本のがん患者さんと医療従事者にMDアンダーソンがんセンターにおけるチーム医療をしってもらい、よりよく「がん」という病気に取り組んでほしいと思ってこのサイトをたちげました。

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